2025年08月28日
2025年9月〜11月の「元乃隅神社」参拝についてのお知らせ記事更新日:
2016.07.20
ライター情報:
長門市観光コンベンション協会
すると早速、和船競漕-小学生の部-がスタート!
この和船競漕は8人程度乗り込み、手でオールを漕いで、漁港内を往復します。途中でターンしなければならないのですが、小学生たちは大人顔負けに上手にターンをします。一番前の人はフライパンを叩きながら拍子をとります。 次は毎年参戦している、つわもの達のレースです。かなりのスピードで大盛り上がりです!
ただし、勝者は裸の若者ではなく、このすぐ上の写真の地元「通(かよい)」のおじさま方です。がむしゃらに漕ぐわけでもなく、息ぴったり漕ぎ、すいすいと進んでいきます。さすが…!!陸に上がっても全然バテた様子もなく、海の男…かなりかっこいいです。
なんと和船競漕にはこんなに沢山の方々がご参加くださっていました!皆様もぜひ来年エントリーしてみてはいかがでしょうか! このお祭りのすごいところは地元と県内外の方々の協力があってこそ成功するところです。この後行われる古式捕鯨も、毎年「赤ふんどしの勇者」を集います。県内外の方々から参加があり、カメラマンも沢山訪れます。
見事な赤ふんどしの勇者「通鯨組」です!地元の漁師さんや県内外の方々のおかげで、この古式捕鯨の伝承は守られています。
まずは子どもたちによる「叫り賞歩(たけりしょうぶ)」が行われます。江戸時代、捕鯨をする際、山の上から見張りがクジラを見つけ、どこにいるか合図を送っていました。それが「叫り賞歩(たけりしょうぶ)」です。地元子供たちがクジラのいる場所を指さし大声で叫び、沖の漁師たちに合図を送ります。
通鯨組はその合図を頼りに、クジラを発見!!
いよいよ漁港に追い込んできました!なんとこのクジラにみたてた船は、ちゃんと潮もふきます。とここで、沢山のカメラマンが群がります(笑)なんと「通くじら祭り」ではフォトコンテストも開催しており、古式捕鯨の写真を応募すると、最優秀賞は1万円分の長門市特産品が当たるのです!おおきな望遠レンズをつけたカメラマンがここぞとシャッターを切りまくります。
古式捕鯨のすごいところはここから、なんと人が大きなモリでクジラを何回も突きます。昔はかなり危ない仕事でこの時に命を落とす方もいらっしゃったそうです。
最後は弱ったクジラに直接上り、網をかけて、とどめを刺していきます。残酷ではありますが、私たちはこうやって食べ物を得ているんだなと実感できます。
こうして無事に水揚げされました。なんとこのクジラのおなかの中には子供がいたのです。昔からこの通(かよい)地方の漁師さん達は、クジラとそしておなかの中の子供クジラの命を奪ってご飯を頂いている事に大変感謝をしておりました。そこで、人と同じ様に戒名を与え、お墓を作り、今まで捕鯨されたクジラを弔ってきたのです。今でもその風習は残っており、毎年4月に鯨回向が行われます。そして大漁を祝って唄が歌われます。しかし、不思議なことに拍子を取る際に、手拍子をせずもみ手で歌います。なぜかと言うと、くじらへの弔いの気持ちを込めているためだと言われています。この通鯨唄は通鯨唄保存会の人々、そして地元小学校の子供たちによって、歌い継がれています。伝統的なお祭り「通くじら祭り」は、なかなか他では見られない古式捕鯨の再現、鯨唄の披露、そしてさらには地域外の方も一緒に参加して作り上げられています。ぜひ一度見に、もしくは参加しに来てみて下さい!