記事更新日:
2018.08.05
ライター情報:
長門市観光コンベンション協会
8月4日(土)、夕日に照らされた三隅湯免の「湯免ふれあいセンター」周辺で、三隅地区の夏祭りとして長年親しまれている「湯免温泉まつり」が開催されました。
オープニングを飾ったのは、「三隅清風太鼓」とその子どもたちによるグループ「童鼓」の演奏。迫力ある太鼓の音が会場に響き、「いよいよ祭りが始まる」とワクワクした気持ちになります。
会場には、ヨーヨー釣りや金魚すくいをはじめ、夏らしい地域のみなさんによる露店がずらり。ガラポンの景品となっていたお菓子の詰め合わせを手に、飛び跳ねて喜ぶ子どもの姿も見られました。
もちろん食べ物も盛りだくさん。長門のイベントには欠かせない「やきとり」は、1本1本炭火で丁寧に焼き上げられていきます。
熱々の鉄板で調理される焼きそばに、熱気が立ち込める会場で渇きを癒してくれる冷たい飲み物。みんなの手で祭りを支え、盛り上げていきます。
会場には浴衣の着付けコーナーが設けられ、浴衣で露店めぐりを楽しむ人も。
その間、ステージを盛り上げるのは、バンド「檸檬(レモン)」の演奏や「チームフラOKD」のフラダンス、「楽々団」の吹奏楽演奏。
「村田清風が生まれたのは、現在の浅田地区である。○か×か?」(答えは×、正しくは沢江地区)
子どもたちが挑む「みすみ○×クイズ」も恒例イベント。1問1問、答えが発表されるたびに歓声が上がります。
そして、辺りが暗くなってきたころ、盆踊りが始まりました。
毎年「扇山から(唄:霧島昇・花村菊江)」「湯免小唄(唄:島倉千代子)」の2曲が会場に流れます。
まずは笠を手に、輪を作って踊る「扇山から」。
大人も子どもも、スタッフも来場者も、続々と輪に入ります。
続いて始まったのは「湯免小唄」。
軽やかな前奏から4番まで唄が続きます。時折、飛び跳ねるような振りを披露しながら、輪になって踊りました。
この2曲が生まれたのは、今から60年前の昭和33年とのこと。新しい郷土の歌として作られ、「扇山から」の歌詞には蜜柑や鮎、湯免や松島といった三隅ゆかりの言葉が散りばめられているほか、村田清風の功績をしのぶ一面も見られます。
「サァサ おいでおいで 湯の町へ」
「一度来たなら 湯免忘らりょか(=忘れることができようか) 」
何度も繰り返す「湯免小唄」のフレーズは、毎年気がつくと口ずさんでしまいます。会場が1つになる2つの歌は、三隅地区の宝物です。
盆踊りが終わり、完全に日が暮れると、祭りはフィナーレを迎えます。
「湯免小唄」が描かれたうちわの裏面を抽選券として使った「抽選会」です。
三隅地区内のお食事券や商品券、香月泰男グッズに始まり、最後の景品はゲーム機や旅行券。番号が読み上げられるたびに、来場者から喜びや興奮、「惜しい!」といった声が漏れます。
最後の最後の瞬間まで、盛り上がった夜になりました。
この日、「湯免ふれあいセンター」では、1日限定で入浴料が一律100円に。この機会にと、祭りの合間に温泉を楽しまれる方も見られました。
また、会場のそばに位置する「香月泰男美術館」では、20時まで開館時間を延長して来館者を出迎えました。
現在、同館では企画展「私のシベリヤ、それぞれのシベリア」が開催中。香月泰男の従軍・シベリヤ抑留体験から生まれた作品と、平和祈念展示資料館所蔵の資料を合わせて、立体的に「シベリヤ抑留」を感じられる展覧会です。
各地域で、それぞれの色がある納涼イベントが開催されるのも、長門市の魅力の1つ。今月11日(土)には「湯本温泉納涼盆踊り大会」、14日(火)には「油谷夏まつり」、15日(水)には「俵山温泉納涼祭」が予定されています。
夏の夜の思い出作りに、ぜひお祭りへ足をお運びください。