記事更新日:
2021.11.21
ライター情報:
長門市観光コンベンション協会
11月13日(土)、長門市俵山温泉街を中心に「第7回ONSEN・ガストロノミーウォーキングin長門・俵山温泉」が開催されました。
当日の朝は、10℃を下回る冷え込みで、防寒対策をしっかりとした参加者が続々と俵山温泉に到着。感染症対策を実施しながら、受付を行いました。
受付後は、各自準備運動やコースの確認、記念撮影を行います。
このたびの参加者は約100名。密を避けるように5つのグループに分け、時間差でスタートしていきます。
この日はとても雲が多く、2グループ目のスタート時にようやく青空が広がりました。
昔懐かしい俵山温泉街を通り抜けながら到着したのは、一つ目のガストロポイント「温泉閣」。
スタートしたばかりだったので「もうガストロポイント?」という声も聞こえてきましたが、建物内に入ると感嘆の声が。
見事な紅葉が目の前に広がり、とても贅沢な空間で、名物「俵山ガストロプレート」をいただきました。
名物を堪能した後は、俵山温泉で唯一見学できる自然湧出の「河内湯源泉」へ。
こちらの源泉は、日帰り温泉「白猿の湯」で活用されています。
詳しくは、「 西の横綱、俵山温泉の“温泉力”は「還元力」と「水素力」」をご覧ください。
参加者は、俵山温泉の効能の説明を聞きながら、ゴール後の温泉がますます楽しみになったと笑顔を見せていました。
温泉街を離れ、少し冷えた秋風を感じながら、のどかな里山を進んでいきます。
ガストロコースの目印であるのぼりと、モクモクと立ち上がる煙が見えてきました。
二つ目のガストロポイント「福王子」の山カフェに到着です。
コースマップには「当日お楽しみの逸品料理」と書かれていたので、「何が食べられるのだろう」と楽しみにされていたようです。
その中の一つ「焼き芋」は、出来立てを順番にお渡ししていて、参加者はホクホクの焼き芋を嬉しそうにいただいていました。
福王子の山カフェを後にして、次に用意されていたのは、山口県オリジナル柑橘類「長門ゆずきち」を収穫する「ゆずきちもぎ体験」です。
「長門ゆずきち」は、秋から初冬にかけて皮の色が緑色から黄色に変化していきます。
そこで参加者は「どれを収穫したらいいですか」とスタッフに質問したり、「せっかくなら比べてみよう」と異なるゆずきちを収穫したり、思い思いに「ゆずきちもぎ体験」を楽しんでいました。
ちなみにスタッフは「料理に使うなら酸味のある緑色、飲み物やデザートに使うなら甘みのある黄色」と説明していました。
お土産を手に入れた参加者は、1.5kmの山道エリアへ。中には、トレッキングポールを使い始める方もいらっしゃいました。
たどり着いた給水ポイントで待っていたのは「ゆずきちジュース」。乾いたのどを潤してくれました。
お昼前になると、空を覆っていた雲がだんだんと晴れてきて、コースの目印となっているリボンが気持ちよく泳いでいました。
色づいた山々や立派な柿のなっている木、風で揺れるススキなど、秋の俵山の中をどんどん進んでいきます。
たどり着いた3つ目のガストロポイントは、紅葉の名所である「西念寺」です。
一週間前までは、紅葉がどのくらい進むだろうと心配していましたが、開催当日に合わせたかのように、紅葉は見事に見頃を迎えていました。
中には青葉とのグラデーションもあり、この時期にしか見られない特別な空間が広がります。
こちらのポイントでは、西念寺の本堂で、俵山温泉のガストロで恒例になってきている「ヨガ体験」を行いました。
ゆっくりとした呼吸と動作で身体をリセットしたら、待ちに待った「食」の時間です。
大きな鍋で作る「しし汁」や、炭火で焼く「焼き鳥・鹿ソーセージ」を目の前に、参加者の目が輝きます。
紅葉に囲まれながら、落ち葉がカサカサと転がる音に耳を傾けながら、ゆったりとした時間を過ごしました。
食も紅葉狩りも思う存分に満喫した参加者は、名残惜しくも「西念寺」をあとにします。
県道34号線を道なりに進むと「能満寺」の見事な大イチョウが現れ、さらに進んでいくと、遠くから賑やかな音が聞こえてきました。
4つ目のガストロポイント「郷区民館」で出迎えてくれたのはズラリと並んだ太鼓。音の正体は、太鼓の音でした。
この日のために集まった太鼓チームのメンバーは、山口アフリカ太鼓チーム「ワサワサ」の皆さんと、ギニア出身でプロジェンベプレイヤーのPetit Sekou Keitaさん、そして長門市地域おこし協力隊の岩田悠さんでした。
太鼓の音と掛け声、参加者からの手拍子によってつくられた小さな音楽会。一緒にいただいたのは、里山の名物「俵山おでん」でした。
パフォーマーも参加者もリズムに乗りながら、食と音楽のコラボレーションを楽しみました。
4つ目のガストロポイントを出発後、給水ポイントに到着しましたが、参加者は口をそろえるように「お腹いっぱい」の声。
少し休憩した後に、最後のガストロポイントに向けて再出発しました。
日が傾いてきて、影が伸びていきます。1.5kmの平坦な道のりでしたが、のんびりとしたおだやかな俵山の風景に癒されました。
最後のガストロポイントは「頭振川公園駐車場」。「俵山デザートって何が出るのだろう」と楽しみに歩いていた参加者は、ポイントに近づくにつれて少し早足になっていました。
テーブルに並べられていたのは、きなこがたっぷりとかかった「黒ゴマもち」と「梨」でした。
「黒ゴマもち」は、あまり口にしたことのないデザートだったようで「これは何ですか」と質問される方がちらほら。
一口食べて、絶妙な甘さのスイーツに舌鼓を打っていました。
俵山デザートを堪能し、あとはゴールを目指すのみ。1日を振り返りながら、最後の道のりを歩いていきます。
ゴールに到着すると大きな横断幕が掲げられ、スタッフからのあたたかい拍手と「お疲れさまでした」の声がかかりました。
ゴールの記念撮影もバッチリです。
ゴール後には、本イベントの大事な「温泉入浴券」と、俵山の代表的なお土産「三猿まんじゅう」、ご自宅でも俵山温泉をお楽しみいただける「温泉の素」をプレゼント。
ゴールそばでは、俵山で作られた野菜や漬物などの産品の販売が行われ、最初から最後までお楽しみがいっぱいです。
今年も俵山の秋を感じながら、ガストロののぼりにもある「めぐる」「たべる」「つかる」を堪能していただきました。
どのガストロポイントでも、参加者と地元の方との交流が生まれ、到着したときは「お疲れさまです」「ありがとうございます」、出発するときは「いってらっしゃい」「いってきます」の挨拶が飛び交いました。
リピーターの方が増えていることもあり、ところどころで一年ぶりの再会を見かけることもありました。
食も景色も温泉ももちろんですが、何より「人」が一番輝く本イベント。
次回こそ、マスクを外して笑顔を見せあって「ONSEN・ガストロノミーウォーキングin長門・俵山温泉」を楽しめることができたらと思います。