記事更新日:
2023.07.16
ライター情報:
長門市観光コンベンション協会
7月16日(日)、長門市青海島の通(かよい)地区で「2023通くじら祭り」が開催されました。こちらは江戸時代に古式捕鯨の拠点として栄えた通地区の伝統的なお祭りで、メインイベント「古式捕鯨実演」のほか「和船競漕」も行われます。
手漕ぎの和船で漁港内を一往復する速さを競います。
「小学生の部」と「職域・団体の部」の2部で開催され、「職域・団体の部」には市内の団体だけでなく、韓国の学生さんやアメリカ海兵隊の方々も参加し、国際色豊かな大会となりました。
小学生の部は「ドルフィンズ」が、職域・団体の部は「大津緑洋高校カッター部」が優勝しました。
鯨の模型船を漁港沖から浮かべ、有志による「通鯨組」が和船で漁港まで追い込み、漁港内で捕獲する一連の様子が演じられます。
まずは「通鯨組」のみなさんが漁港で和船に乗り込み、鯨船めがけて出発します。
「通鯨組」は地元の一般の方や学生だけでなく、全国各地から募った有志で構成されています。赤いふんどしを身につける勇壮な姿が特徴で、このお祭りの魅力にとりつかれて毎年遠方から駆けつける方もいらっしゃるそうです。
準備ができたらいよいよ出漁です!
声を合わせて船を操り、鯨船を追い込みます。
漁港に入ったあたりで銛を突き立てます。
最後に網をかけ、何人かが鯨にとりついて止どめをさします。
これにて古式捕鯨の実演は終了となりました。演目終了後、和船と鯨船を「くじら資料館」前の船着場まで移動させ陸に揚げます。
通では獲った鯨を供養する伝統があり、鯨の胎内に子鯨がいた場合は、一緒に供養していたそうです。くじら祭りでは、その言い伝えも再現するために鯨船から取り出した子鯨の人形を、「くじら資料館」そばにある塚まで運びます。
人形が供えられた後、地元の小学生と「鯨唄保存会」の方々がそれぞれ鯨を供養する際に歌われた「鯨唄」を披露しました。
鯨唄が終わるとお祭りもフィナーレ。また来年も、無事開催されることを願います。