記事更新日
2023.06.28
ただいま、(株)ニコンイメージングジャパンが運営するフォトライフスタイルWEBマガジン「NICO STOP」にて、フォトグラファーのKoichiさんによる「山口県長門市の撮影スポット10選 –『ながとブルー』の海と自然が美しい春~夏がオススメ!」が公開されています。こちらは、長門の魅力ある観光/撮影スポットをKoichiさんがご自身の作品とともに紹介。撮影するコツなども一緒に解説されています。
長門市観光サイト「ななび」では、2023年5月中旬に行われたKoichiさんの撮影をアテンド。4日間に渡り、長門市中を駆け巡りつつ密着しました。本ページにてその様子をお届けします。
※こちらの記事中の写真は「ななび」スタッフ撮影によるものです
岐阜県高山市出身のフォトグラファー。東京を中心に風景とポートレートをメインで撮影。「心に響く写真」をコンセプトに、日常を切り取る。地方創生に力を入れ、全国各地で写真を撮影している。
2021 年、長門市で行われたワーケーションプログラムへの参加をきっかけに地域の方々と交流を深め、長門市地域おこし協力隊・岩田隊員による企画「俵山の“いま”を残したい! プロジェクト」をはじめ、市内だけでなく山口県内のさまざまな仕事にも関わる。今回(2023年5月)の撮影が9回目(!)の長門市訪問。
この日、Koichiさんはお昼ごろに長門市の南に位置する俵山温泉の宿に到着しました。初日の目的は「東後畑棚田」の撮影。この時期は棚田に水が張られ、そこに写る夕陽のリフレクションのほか、日没後にはイカ釣り漁船の漁火も合わさった風景を狙うことができます。
夕方に近い昼下がり、2日目以降の下見も兼ねて長門市西側の日置・油谷地区の周辺ポイントを巡りつつ、「東後畑棚田」を目指しました。
時間に余裕があったので油谷地区にある本州西北端「川尻岬」へ。
狭い道路を抜けた先にある絶景に思わずKoichiさんも「おおー!」と声が上がります。
日没前に撮影ポイントに到着。カメラ手持ちで夕陽を収めた後に三脚を立て、日没後の漁火を待ちます。
日没とほぼ同時に海上の漁船が点灯し、この場所ならではのマジックアワーがはじまります。
刻々と変わる空の色を収めつつ、今度は星が出るまで待機。最後に漁火と星が映り込む棚田の幻想的な風景を収め、初日の撮影を終えました。
2日目も午前中は日置・油谷地区へ。朝、俵山を出発して向かいます。
前日見つけたポイントで待機し、電車を待ちます。
人丸駅から長門古市駅へ向かう山陰本線のディーゼル車が通過。
空や山、手前の小麦との対比が美しい場面を撮影できました。
お昼前に油谷地区へ入り元乃隅神社へ到着。
赤い鳥居を囲む木々の緑、そして海の青が一緒になった絶景を収めます。
「ここに来るのは2度目です。元乃隅神社はSNSでも大人気のフォトスポットですよね。たくさんの人が撮っているからこそ、『こんなアングルは見たことない!』と思ってもらえるような写真を狙っていきたいと思います。」
Koichiさんは広角ズームレンズを使い、神社頂上付近を歩き回りながら “新しいアングル” を探られていました。
お昼すぎ、地元漁師さんたちの守り神である油谷・立石地区の夫婦岩「立石観音」へ着きました。
元乃隅神社に続き、ダイナミックな風景をとらえます。
岩に設置された階段を登った先、観音の頂上付近から眺める立石地区の風景のほか、クリアなブルーの海が印象的な漁港の様子も撮影してまわりました。
また、漁港そばにあるカフェ「bliss point」にも立ち寄ってランチを楽しみました。「海のそばのビーフカレー」の大盛りはかなりのボリューム! お腹を満たして午後に備えます。
午後は日置地区を離れて北側の青海島へ。火山活動と波の侵食が作り出した海景「海上アルプス」が見られる散策路「青海島自然研究路」を訪れました。
「青海島キャンプ村」の駐車場に車を停め、散策コースに入ります。
10分ほど歩くと展望所へ。油谷地区と比べて青が濃く、岩々の様子と相まってまるで日本画のような風景が広がります。
岩と海の風景を主題としてより美しく引き立てるため、あたりに茂る松の木などをうまく使ってレイアウトを作り出すKoichiさん。「こういう場面では、主題を引き立てるための前景がすごく大事だと思います。」とお話されていました。
2日目最後の撮影は青海島の西側にある「波の橋立」付近の海岸です。
こちらでは夏季(7〜9月)にSUPやシーカヤックのレンタルサービスが行われており、日中の海の景色はもちろん、美しい夕陽をバックに体験できる「サンセットコース」も用意されています。
→体験プログラムの詳細はこちら
5月でしたが、今回特別にSUPボードをご用意いただき、地域の方をモデルに撮影しました。
撮影前にKoichiさんもほんの少しだけSUPを体験。とても気に入られたようで「もっとやりたかった!次は撮影なしのSUPだけで来たいです笑」と、悔しがられていました。
ロケーションの確認が終わって夕陽が沈む頃、いよいよ本番開始です。
モデルさんに指示を出しながら、海面スレスレのローアングルや脚立を使って高いところからなど、さまざまな角度から撮影していきます。
西の空は雲が多くかかっていましたが、夕焼けは見事な焼け具合を見せてくれます。Koichiさん含めその場にいた一同「夕焼けヤバい!」と大興奮。素晴らしい撮れ高を確信しながら、2日目は終了となりました。
3日目の撮影は早朝5時集合。俵山温泉の入浴施設「町の湯」を撮影します。こちらはもう一つの入浴施設「白猿の湯」と合わせて、宿泊客はもちろん地元の方も日常的に利用する交流の場所です。
入浴施設なので一般の方の撮影はできませんが、これまで何度も俵山を訪れて地域の方とも交流が深いKoichiさんに、俵山の「日常」を魅力としてPRできるよう、「ななび」から写真撮影をお願いしました。
早朝にもかかわらず「Koichiくんのためやったら」と集まってくれた俵山の方々。まだちょっと眠そうです。
立ち上る湯気を抑えるために換気し、画角を確認してから入浴してもらいます。
「オレの町の湯の入り方」を話したり、水手砲で遊んだり、みなさんリラックスしたいい笑顔。和やかな撮影となりました。
仮眠後、少し俵山温泉の周辺を撮影して午後は長門湯本温泉の「大寧寺」へ向かいます。
まさに新緑真っ盛りといった趣きの大寧寺。木漏れ日差し込む境内を散策しながら撮影します。
「緑の中に、鳥居や建物などの赤を探して入れる、写真の印象がはっきりするんです。そういったワンポイントになる色を探すのも楽しいですよ」と、散策しながら撮るコツを教えてくれました。
また、温泉街近くの道沿いを車で走っていると、たくさんの鯉のぼりを発見。地域の方々があげているもので、こちらも写真に収めました。
そのほか市内のポイント回った後は俵山へ戻り、夜の温泉街を収めます。
「来るたびに思うんですが、この夜の景色、好きなんですよね〜。色の配置もかっこいいし、撮りがいのある場所です。」
予定していた撮影ポイントを全て撮りきり、3日目の撮影が終了しました。
4日目はこの撮影期間唯一の雨。元々は予備日として半日のスケジュールを取っていましたが、天候に恵まれて3日間で予定の撮影は全て完了していたので安心です。
せっかくなので雨の俵山温泉も撮影します。
「俵山温泉って、雨も似合いますよね。ある意味今どの時代にいるのか分からなくなるというか、不思議な雰囲気が強まります。」
しっとりとした温泉街の様子を収め、4日間の撮影全てが終了しました。
最後にKoichiさんへ、今回の撮影はもちろん、これまで訪れる中で感じた「ながとの魅力」について伺いました。
「撮影する人として感じる魅力は、一言で言うと『青があふれてる』ことかなと思います。」
「自然の中の青色って、人を惹きつけやすいんですよね。ながとは海に山に、『ああ、いいな』と思える青色がたくさんあるから撮影しやすいし、どんどん撮りたくなります。」
「これまで沢山のながとの季節や景色に触れ、訪れれば訪れるほど、知れば知るほど、撮影する場所としてのポテンシャルの高さを感じます。山口県内を含め、全国に知られていないスポットもたくさんあって、まだまだ魅力を発掘できる場所だと思いますね。」
「もう一つ大きい魅力は、やっぱり『人』かな。俵山でいろんな人とご縁があって知り合って、感性をぶつけ合いながら写真を撮影して。それがいろんな人に喜んでもらって、また来た時は『よく来たね』と喜んでもらえて−そんな関係を作れてすごく嬉しいです。実家以外にも実家があるように感じられて、定期的に『ながとに帰りたい』って思いますよ。いつも過ごしやすく、いつも帰りたくなくなるので笑。」
「みんなが優しく受け入れてくれて、おいしいものを一緒に食べて、お風呂でもコミュニケーションをとって、仕事もどんどん広がっていく。そんな不思議ですごい力が、ながとにはあると思います。だから、また帰ってきますよ。」
今回Koichiさんに撮影していただいた写真は、当サイト「ななび」のスポット紹介ページにも掲載されています。こちらもぜひご覧ください。
・元乃隅神社
・青海島
・青海島自然研究路
・東後畑棚田
・大寧寺
・立石観音
・町の湯
・川尻岬
・青海島サンセットSUP(体験予約サイト「ナガトリップ」)
NICO STOP
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・NICO STOP
・「山口県長門市の撮影スポット10選 –『ながとブルー』の海と自然が美しい春~夏がオススメ!」(NICO STOP)
・写真家 岩倉しおりさんが恋した「山口・長門市」の美しい海岸線 – 「ながとブルー」と光を追い求めたフィルムの旅(NICO STOP)
・岩倉しおりさんのながと写真旅(前編/後編)
・フィルムフォト企画「#ながとに物語を」twitter/Instagram